「合同会社」設立時の気になるメリット・デメリット

会社を設立するとなった際にまず決めておかなければいけないのが会社形態についてでしょう。

運営スタイルや今後の展開などによって最も適したものを選択したいところですが、特徴を知っておかなければそれも難しいですよね。

そこで今回は、ここ数年でかなり増加している「合同会社」の特徴から、設立のメリットやデメリットについてもわかりやすく解説していきたいと思います。

「合同会社」とは?

まずは「合同会社」がどういった存在なのか簡単に確認しておきましょう。

「合同会社」とは日本における会社形態の1つのことで、現在日本で設立可能な会社の形態としては以下の4種類が認められています。

  • 株式会社
  • 合同会社
  • 合資会社
  • 合名会社

以前は「合同会社」のポジションに「有限会社」という形態がありました。

ところが、2006年の会社法の改正によって新規設立ができなくなってしまったため、それに代わる形で「合同会社」が導入されました。

「合同会社」の特徴

「合同会社」の大きな特徴としては、経営者と出資者が同一であることが挙げられます。

会社を運営する経営者と会社を所有している出資者が別々に存在している株式会社と違い、経営方針の決定や事業の展開などを非常にスムーズに運営することができます。

また、会社の出資者全員が有限責任社員のみで構成されている点も重要な特徴と言えます。

万が一会社が倒産したり負債を抱えてしまった場合でも、出資額以上の支払責任を負う必要が無いため、比較的低リスクで設立することが可能です。

こういった特徴を踏まえた上で、「合同会社」を設立するメリットとデメリットについて確認していきましょう。

「合同会社」を設立する5つのメリット

では「合同会社」を設立する場合のメリットについて解説していきます。
わかりやすいメリットとして以下の5つが挙げられます。

低コストで設立可能

「合同会社」を設立する最も大きなメリットとしては、やはり低コストで会社の設立が可能だという点でしょう。

一般的な株式会社の場合、設立時に約20~30万円程度の費用が必要となります。

これが「合同会社」の場合だと、登録免許税の6万円だけで設立が可能なため、初期費用としてはかなりの差額となります。

また、決算公告と呼ばれる年に一度の決算書の広告義務も課されていないため、手続費用などのランニングコスト面においても比較的安く抑えることができます。

設立時の手続が簡単

「合同会社」では厄介な定款認証の必要が無いため、設立時の手続が比較的簡単に済みます。

また株式会社の場合は必要になってくる、役員等の選定・登記などの手続も「合同会社」の場合は不要です。

全体を通して、非常に簡単な手続で会社を設立することが可能です。

柔軟な運営が可能

冒頭でも少し解説した通り、「合同会社」では経営者と出資者が同一であるため、経営方針の決定などの会社の舵取りが自由に行えると言うメリットがあります。

株式会社の場合、経営者サイドで決定したり動こうとしても、出資者の意見を採り入れたり、様々な機関の承認を得たりする必要があるためなかなか思うように行動することができません。

また「合同会社」では利益が出た場合にその使途や配分も社員間で自由に決めることができます。

そのため、非常に柔軟な会社運営が可能だと言えるでしょう。

もしもの場合も低リスク

会社の倒産や多額の負債など、もしものことがあった際に社員はその責任を負う必要があります。

ただし「合同会社」の場合は株式会社などと同様に有限責任制のため、出資額の範囲内で責任を負えばよいと法律で定められています。

そのため、責任額に制限の無い個人事業主などと比較すると、かなり低リスクでの経営が行えるのは非常に大きなメリットと言えるかと思います。

規模拡大にも対応可能

「合同会社」を設立したものの、事業規模の拡大や、社員数の増加などにより株式会社に移行したいケースもあるかと思います。

そういった場合「合同会社」の状態からでも10万円程の費用を支払うことでいつでも株式会社に移行することが可能となっています。

そのため、とりあえず最初は低コスト・低リスクの「合同会社」で設立しておいて、今後の展開次第で規模を拡大していくといった流れで考えている方も非常に多いです。

「合同会社」を設立する3つのデメリット

続いて「合同会社」設立のデメリットについてもきちんと把握しておきましょう。

以下の3つの点に注意しておく必要があります。

社会的信用度の問題

やはりまだまだ日本では、一般的な株式会社と比べて「合同会社」という会社形態の知名度は非常に低い状態です。

知名度はそのまま社会的な信用度にも結びついてしまうため、他社との取引時や人員募集の際など色々と弊害は出てくるかと思います。

また低コスト・低リスクで会社が設立できるという点も、信用度の観点から言えばデメリットと捉えられてしまうことも多いでしょう。

社員間のトラブルによる問題

「合同会社」では社員全員が出資者というシステム上、社員間でトラブルが起きてしまった際の対応が難しいと言うデメリットもあります。

一度経営方針などで対立してしまうと、「合同会社」の強みである柔軟性が逆に足かせとなってしまう可能性が高いです。

また会社の利益配分が自由に行えるため、トラブルの種も比較的多くなりがちな点にも注意が必要でしょう。

上場ができないと言う問題

「合同会社」は株式会社と違って上場することができません

そのため、資金調達の手段や知名度の向上といった点でどうしても劣ってしまいます。

ただし前述の通りいつでも株式会社に変更することも可能なため、必要に応じて後からでも対応は可能です。

「合同会社」がおすすめのケース

以上のように「合同会社」は、デメリットもあるものの、手軽に会社を設立できるということがご理解頂けたかと思います。

というわけで「合同会社」の設立に適したケースとしては…

  • あまり費用をかけずにとにかく会社を設立したい
  • 許認可手続で法人格がとりあえず必要
  • 企業間の取引が少なく社会的信頼度がそれほど重要ではない

こういった場合には「合同会社」を設立する方が適していると言えるかと思います。

さいごに

「合同会社」の特徴やメリット・デメリットについて解説してきましたが、最後にもう一度簡単にまとめておきましょう。

「合同会社」の特徴

  • 経営者と出資者が同一
  • 会社の出資者全員が有限責任社員のみで構成

「合同会社」設立の5つのメリット

  • 低コストで設立できる
  • 設立時の手続が簡単
  • 柔軟な運営スタイル
  • もしもの場合も低リスク
  • 規模の拡大性も◎

「合同会社」設立の3つのデメリット

  • 社会的信用度の低さ
  • 社員間のトラブルの影響が大きい
  • 上場に関する問題

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